menu

池田建築店

works dtailサスティナブル住宅 臥竜山の家

臥龍山の家(サスティナブル住宅)
設計:(有)西方設計+鎌田研究室(室蘭工業大学) 施行:(有)池田建築店


秋田の住宅コンクール 最優秀賞受賞作品(池田建築店事務所)

「秋田の住宅コンクール」は四季を通じて快適な、秋田型住宅の普及が目的です。受賞した作品は「ウッディ高性能省エネ住宅」在来工法を改善して高気密、高断熱を実現。主な材料に米松を使用し、施工費も安くしました。吹き抜けなどの空間を巧みに配置したほか、床面に段差をつけないなどの配慮などが高く評価されました。同賞は過去五年間、該当作品なしだったため6年ぶりの受賞となりました。 住宅を兼ねた事務所になっております。実際に見学したい方は、ぜひいらして下さい。

池田邸の特徴

この住宅は冬はストーブ1台で暖房、夏はエアコン1台で冷房しています。 玄関前の庇は5尺有り、アプローチは雨や雪に濡れず、また4尺の庇で夏の強い日差しを遮ります。「老後に備えて一階は動きやすいように狭い空間を作らずトイレも車椅子で入れるよう二つ折れのドアで大きな開口 をとっています。 ウットデッキも野外生活を楽しめるように広く、洗濯物もたくさん干せます。大空間の中で木をふんだんに使った住まい。 高性能な断熱性と気密性・計画換気を備えた省エネルギー住宅は、 暑さや寒さを感じさせない住まいです。




暖房費0+暖房CO2排出0

sustainable_image02

Q=0.64の臥龍山の家の暖房は太陽熱と補助のバイオマスの暖房。太陽熱は職人が手作りで造った日射熱収集壁と窓から室内に取り込む。 太陽が出ない時や夜の暖房は補助のバイオマスの暖房で、と言っても「切り端の木」を燃やすペレット兼用の薪ストーブ。 真冬の1日の暖房に使う薪は僅かの量。しかも、その薪は家の工事の柱や梁などの木材を加工する時の切り端で、工事中に一杯出るが、廃棄物としてお金をかけて 捨て、処分場で焼却されるゴミ。  
そのゴミをお金をかけてまでも捨てないでバイオマス燃料として使うている。 だから燃料費は0だ。ゴミ焼却時にCO2排出と考えると、その前に暖房として利用するのだからこの家の暖房のためのCO2排出もOと考えられる。

 
 

僅かなバイオマス燃料は超高性能から

僅かの量のバイオマス燃料(工事現場の廃木材)で真冬の1日の暖房がまかなえるのは、この家が、国の次世代省エネルギー基準の約3.3倍の超高性能だから。 熱を失う量を判断する熱損失係数Q値は0.64W/m2K(国の基準は2.40W/m2K)、隙間風の量を判断するC値は0.10cm2/m2。 日射熱収集壁から得る熱を入れないで、この家の秋田市での一冬の暖房用エネルギーは約1,537kWh、灯油に換算すると消費量は約160リットル。 小型の200リットルの石油タンクの量も使わない。灯油代金で表現すると、160リットルx72円/リットル=11,502円/一冬。 真冬で約40リットル/月、約2,900円/月。しかし、実際の燃料は工事現場の廃木材なので暖房費は0になる。

 
 

給湯の熱源は太陽日射熱、動力は太陽光発電

給湯の熱源は太陽日射熱で屋根の上に設置されたメーカーのパネルでつくる。 送水ポンプやヒートポンプなどの動力の電気は、左側の小さな太陽光発電パネルで発電する。 日射が少ない時は補助の灯油ボイラー。真冬以外の8ヶ月の灯油の消費量は約18リットル/月。 その一ヶ月の灯油代は18リットルx72円/リットルで約1,300円と極めて少ない。 日射がない真冬の一ヶ月の灯油の消費量は約90リットル/月。 その一ケ月の灯油代は約90リットル×72円/リットルで約6,500円。

   
 

地域の秋田スギの多使用

構造材のほとんど、外装、床、天井、造作は乾燥秋田スギを多使用。柱のほとんどは割角秋田スギ柱。 育成80年前後の大径木の秋田スギの芯を去って製材した芯去り材で、粗挽きの後天然乾燥し、その後2度目の修正挽きをし中低温人工乾燥する。 芯持材と同強度で変形が芯持材と違い極めて少ない。柱の一部は秋田スギ集成材。


この家の関連記事